2011年10月11日火曜日

スティーブ・ジョブズの訃報とマーケティング

Appleは10月5日に前CEOであるスティーブ・ジョブズが亡くなったと発表した。

その日は、あまりの衝撃に朝から放心したのを覚えている。CEOを降りてから1ヶ月半。こんなにもギリギリまで職務に付いていたことに、彼の信念を伺える。彼は死と向き合い、生きることに対して強い決意を持っていた。最後の最後までAppleの絵描く未来を指揮し続けた。

そして、死してなお、彼はAppleと「iPhone4S」のシェア確保に貢献している。


彼の死が発表される前日、AppleはiPhone4Sの発表を行った。予想されていた多くの新機能は見送られ(妄想に終わり?)無難なマイナーアップデートに対して、Appleファンの多くは不満を口にしていた。

「iPhone4Sはいらない」

「iPhone5が出るのを待とう」

「4Sは "for Somson"の意味じゃない?」


まぁ散々だった。



そして4Sの発表の翌日、それを吹き飛ばすほどのインパクトのある事実をAppleは発表した。

「ジョブズが死んだ」


信じたくなくなるような現実に多くのAppleファンが悲しみを口にしていた。


「iPhone4Sは彼の遺作だ!絶対に買う!」

「4Sは "for Steve"の意味じゃない?Appleはなんて粋なはからいをしたんだ!」


えっ?
ひっくり返った。


結果として、彼の訃報はiPhone4Sの評判をV字で回復させた。おそらくコレがなければ、散々な売上になったであろうiPhone4Sを、Apple期待の新製品に押し上げた。


これがAppleの策だとしたら新リーダーはマーケティングの天才かもしれない。
ジョブズの遺言なら、やはり彼は天才だったってこと。
偶然だとしたら、神様からジョブズへのご褒美かもしれない。

ともあれ、彼の訃報はAppleに多大な貢献をしている。

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